「その他」に関するQ&A
個人再生を会社に知られたくないのですが、どうしたらいいですか?
1 個人再生のことを会社に知られ得るケース
個人再生のことを勤務先である会社に知られる可能性をゼロにすることはできません。
債務者の方の状況によって、会社に知られる可能性の高さは変わります。
会社や会社の関係組織からの借入金がある場合、退職金がある場合、会社の人事部等がしっかりと官報を確認している場合には、通常個人再生のことを知られてしまいます。
以下、それぞれについて詳しく説明します。
2 会社や会社の関係組織からの借入金がある場合
個人再生は裁判所を通じて債務総額を大幅に減らし、減額後の債務を原則として3年間で分割して返済できるようにする手続きです。
すべての債権者を対象とする手続きであるため、会社や会社の関係組織からの借入れがある場合には、これらの債権者に対して裁判所や弁護士からの通知が送付されます。
その結果、会社に個人再生をすることを知られてしまいます。
3 退職金がある場合
個人再生を申し立てる際には、債務者の方の財産に関する資料を提出する必要があります。
その中のひとつに、退職金見込額証明書があります。
会社の人事部門や勤労部門に、退職金見込額計算書の発行を申請する際に、利用目的の説明が必要である場合には、個人再生をすることを伝えざるを得ません。
手元にある雇用契約書や就業規則に退職金の計算式の記載があり、給与明細等を用いて退職金見込額を計算できる場合には、会社に知られずに済むこともあります。
なお、退職金がない場合には、その旨の記載がある(または退職金についての定めがない)雇用契約書や就業規則の写し、あるいはそれに代わるものを裁判所に提出する必要があります。
4 会社の人事部等が官報を確認している場合
個人再生をすると、その旨が官報に掲載されます。
一般的には、官報を日常的に読んでいる人はほとんどいないと考えられるため、官報に掲載されても個人再生のことを知られる可能性は高くありません。
もっとも、人事部などが官報を定期的に確認している場合には、官報を通じて個人再生のことを知られる可能性があります。
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